平成29年6月、九州の石材産地6箇所をはじめ、各所を巡る研修に行ってきました。
大分県宇佐市にある宇佐八幡神宮は、小さなものまで含めると全国に4万社以上あるといわれる八幡神社の総本社。元来「武神」「必勝祈願」の神様として信仰されていますが、戦には幟旗や刀がつきもの、というところから近年では工芸品やもの作りの神様としても信仰を集めています。
大きな石灯籠がある並木道を抜け、狛犬が向かい合うすぐ奥の鳥居をくぐり、「神橋」という太鼓橋を渡り、大鳥居をくぐると大きな手水舎があります。この手水舎の水盤が、山口県の徳山御影を使用したもので、重量は24トン、国産御影石では我が国最大を誇る、というものです。
天山石材株式会社様が「天山石」の採石を行う、佐賀県唐津市の山奥にある採石場。
天山石材様の特徴として、石材を機械測定し、青みの濃淡とグレースケールの濃淡でマッピングを行い、ランク付けをしています。(月間採石量1,500切)
有限会社田中直実石材様は、佐賀県唐津市の山奥、天山石材様と同じ山の上部にある、「天山石」の採石場。上部の層(天石=てんせき)を採掘しており、丸い大きな石で特徴的。(月間採石量1,000切)
天山石材様と田中直実石材様に共通するのは、この天石を採掘しており、層の上部へ行くほど青みが強い、という点です。
佐賀県唐津市の山奥、天山石材様のすぐ情報で採掘を行っています。石の色は少し白っぽいイメージです。
佐賀県唐津市肥前町の採石場。
福岡県京都郡みやこ町の交通の便も良い採石場にて、有限会社大束石材工業所様が採掘する九州最高級の内垣石。石割、スジ、ムラ、キズなどがあるため採石が困難で、採石した中からわずか3~4%が墓石に使用されています。
ちなみに、採石場の近隣にあるお墓は平均して非常に大きく、浜松に一般的なものと比べるとその体積は約8倍ほどもあります。
有限会社村川石材様は、福岡県築上郡上毛町で「唐原石(とうばるいし)」を採石。採石場までの交通の便が良い。採石場自体は狭いのですが、色合い的にもこれから良い層へ入っていく、という印象でした。(月間150切~300切)