大場石材研修レポート

国産銘石アドバイザー研修

1日目

・車窓見学研修（真備町・西日本豪雨災害復興）
・見学研修（曹洞宗 舟木山 洞松寺）
・見学研修（矢掛の歴史建造物）
・備中青みかげ 見学/体験研修（採石場/丁場見学・石割体験・工場見学・製品見学）
・座学講習
・修了テスト

2日目

・見学研修（倉敷美観地区の歴史的石造物）
・万成石 見学/体験研修（丁場見学・石割体験・工場見学・産地見学）
・見学研修（万成石の石造物）
・座学講習
・修了テスト

備中青みかげ／万成石

備中青みかげ

岩石種類

閃緑岩（せんりょくがん）。深成岩のひとつ。花崗岩に似るが、有色鉱物が多くやや黒っぽい。斜長石・角閃石が主で、輝石や黒雲母を含むものもある。完晶質で粗粒ないし中粒。日本では矢掛町でしか採掘されていない。

歴史

本格的に採石が始まったのは昭和36年頃。石質が硬すぎて加工に向かなかった為採石当初は土木剤として使用され、墓石等の加工品として流通するようになったのは加工工場の機械化が進んだ昭和40年代になってから。

特徴

・石の色：青緑色
・原石の形状：玉石
・石質：非常に硬くねばりがあり吸水率が0.041%と低い。花崗岩と比べ石のきめが細かく、磨くと緑がかった青色の光沢を放つ。

名前の由来

矢掛町で採れる青い石という意味で「矢掛青」と呼ばれていたが現在はは「備中青みかげ」が一般的名称。

矢掛石

矢掛町ではかつて「矢掛石」と呼ばれる濃緑色の転石が町内を流れる星田川と美山川の上流域で産出されており、主に盆石または庭石として愛用されていた。眼疾は輝緑岩や斑糲岩。現在は採石が修了している。矢掛で採れる緑っぽい石ということで「備中青みかげ」は昔の「矢掛石」とよく勘違いされる。
かつて小田川流域には石材組合ができるほど丁場が存在していたが、現在では青系統の「備中青みかげ（矢掛青）」と白系花崗岩の「白桜みかげ（矢掛白）」とそれぞれ１丁場が残っているだけで、いまでは「矢掛石」はこの両方を示すようになった。

万成石

岩石種類

角閃石黒雲母花崗岩（深成岩）「桜御影」
●淡紅色（ピンク）→カリ長石
●白→斜長石
●灰色→石英
●黒→雲母　　等で構成された完晶質、中粒の岩石。

歴史

天保年間（1830〜1843）から始まったと言われている。当初は自家用石材のみで、本格的に採石され始めたのは明治21（1888）年頃からといわれている。昭和の終わり頃から平成の初め頃には採石業者が9社11丁場あったが、現在採石している会社は2社2丁場。

特徴

・「多くの著名人に愛される石」と言われる。
・淡紅色の華やいだ風合いは美しく品格があり高級感を醸し出す。
・用途は墓石だけに留まらず、建築材、灯篭、モニュメントなど和風･洋風どちらにも幅広く使われている。